Voice 留学体験談
【高校留学】イギリスの高校での1年留学
山路 莉子さん
PROFILE
ご職業 | 高校生 |
---|---|
国・都市 | イギリス、 |
期間 | 40週間(2018年9月) |
学校 | Buckswood School |
参加プラン | イギリス正規高校留学(1年間) |
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留学のきっかけ
幼いころから習っていたクラシックバレエがきっかけで海外に憧れを持つようになりました。何度か短期留学を重ね、さらに英語力と国際感覚を養いたいと考え、1年間留学することを決断しました。
出発前の不安や準備について
耳を慣らすために洋楽を見たり、洋楽を聞いたりしていました。
ホームシックやカルチャーショック
ホームシックになることは全くありませんでした。逆に過ごすうちに帰国したくない気持ちが募るばかりでした。しかし、他国の生徒のコミュニケーション能力の高さには驚きました。学校が始まって2日程経って、スペイン人の女の子と仲良くなり、その友達が多くの生徒を紹介してくれました。その後、その子も私と同じ日に学校に到着したことを知り驚きました。
友達作り
様々な国籍を持つ留学生の多くが寮で過ごすため、同じ寮に住む生徒とはすぐ打ち解けることができました。また、英語をうまく話せなくても、皆聞いてくれるので、自ら話そうとする姿勢が大切だと気づきました。休日は友達と一緒に近くのタウンへ出かけたり、部屋で映画を見たりしていました。ただ、現地の子とは体育の授業以外関わることがほとんどなかったため、話しかけることを躊躇してしまう部分もありました。
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イギリスの現地校 Buckswood School
私が通ったBuckswood Schoolは、生徒の半分以上が留学生で、留学生は全員が寮で過ごしていました。また、寮ではお互いの国の文化を相互理解できるようなイベントが多く開催され、たくさんの留学生と交流できる環境でした。
私のクラスは英語力を伸ばすことに特化したクラスだったため、週に20時間以上の英語の授業がありました。1クラスの人数は10人程度で、日本人と中国人のみのクラスでした。ただ、週に1度ある体育の授業は同年代の生徒と一緒に受けていました。そこで仲良くなった子と一緒に学校外のバレエの授業を受けに行くこともありました。
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現地での生活
1日のスケジュールや時間割をまとめました。
平日
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※プレップタイム…ホームチューターのもとで宿題や勉強をする時間
土曜日
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日曜日
その時によって過ごし方はバラバラでしたが、友達とロンドンに遊びに行ったりもしました。
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時間割
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※プレップ…ホームチューターのもとで宿題や勉強をする時間
A Levelを受講するために必ず必要な英語と数学のGCSEを取得するための時間割となっていました。7時間目は水曜日以外プレップタイムと呼ばれるホームテューターの下で宿題や勉強をする時間でした。
授業科目の詳細
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英語
時制や単語などの基本的な文法、ケンブリッジ検定を取得するための問題演習などが授業の主な内容でした。日本の教育との大きな違いは、発音する練習をたくさんすることです。正しいリズムと発音を習得するため、1つの英文を何度も声に出して読む練習をしました。週に1度、音楽を聞いて歌詞を聞き取るなどのリスニングの練習をしたり、人狼ゲームのイギリス版のようなゲームをすることもありました。
数学
難易度は日本の中学から高校1年生レベルだったため、つまづくことはありませんでした。初めのころは練習問題をとき、最後の方はGCSEのテストのサンプル問題をたくさん解きました。イギリスでは電卓の使用が認められますが、日本の電卓にはない機能も授業で必要になるので、慣れるまで時間がかかりました。
体育
唯一、他の生徒と混じって受ける授業でした。授業内容がクロスカントリーだったので、イギリスの体育の授業は日本より大変ではないだろうと勝手なイメージを持っていたのですが意外ときつかったです(笑)イギリス特有のスポーツであるネットボールを体験し、学校外である試合にも出場させてもらいました。
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コンピューター
ほとんど好きなことをしていました。私はこの授業にてBBCでKilling Eveというイギリスのドラマを見始め、ハマってしまいました!
放課後の過ごし方
クラブ
水曜日に必ずクラブ活動がありました。私は料理クラブに入りました。クラブ時は学年に関わらず様々な生徒が参加し、毎回違う料理を皆で作るので、他国の生徒との交流の幅が広がりました。とても緩いクラブだったので、そこで仲良くなった子と勝手に違うものを作って食べたりしていました(笑)
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ダンス
週に一度近くのタウンにあるスタジオに通い、クラシックバレエとジャズを習っていました。ハウスマスターに習いに行きたいことを伝えたら、すぐタクシーを手配してくれました。
学校行事
毎月、多いときは月に2回ほどイベントが開催されていました。
ハロウィン
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ハロウィンの時は、本気で仮装を楽しみました!
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クリスマスボール
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12月には学年で分かれてのクリスマスパーティーがありました。現地の生徒も留学生も思い切り着飾ってクリスマスディナーを食べた後、クラブっぽくなった学校のTJで皆で踊りまくりました。
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スコティッシュナイト(寮内)
校長先生がスコットランド出身だったため、スコットランドで体験できるようなパーティーがありました。スコットランドの料理や音楽、ダンスを楽しみました。
インターナショナルデイ
自国の料理を作って他国の生徒に販売し、国同士で売上高を競うイベントです。日本は毎年1位を守り続けてきたそうですが、この年は3位で終わりました。お寿司、餃子(日本料理なのでしょうか?)、焼きそばを並べましたが、お寿司の売れ行きがとても良かったことを覚えています。日本の食文化に誇りを感じた一瞬でした。
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ハーフターム休みにはパリ旅行
イギリスの学校には、学期ごとにハーフタームという日本のゴールデンウィークのような休み期間があります。その時期を利用してパリへ旅行に行きました!エッフェル塔、凱旋門、ルーブル美術館、ディズニーなど、観光スポットをたくさん回りました!
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1年留学と卒業目的留学の違い
卒業目的の生徒の場合、最後のタームのテストで基準のスコア以上が出ないと進級に差しさわりがあるため、そのような子は緊張感を持ってテストに臨んでいました。1年留学の場合だとその心配はありませし、私自身、留学中の成績は帰国後単位として必要ありませんでした。ただ、私は負けず嫌いなので、スコアを上げようと毎回のテストで意識していました!
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お金について
交通費
長期休暇やハーフタームの間、自分で遊びに行くときのみ交通費が必要になりました。
食費
寮生は3食学校側が用意してくれるため、ほとんど買う必要はありません。私は、タウンに行くときについでによく食べ物も買っていました。
教材費
教科書やノートは全て学校が用意したものを使っていました。筆記用具(特にボールペン)や電卓、コンパスなどは現地で購入しました。
お小遣い
現金とカードを持っていましたが、カードがあると思って現金は少なめで持っていきました。しかし、現地でなかなかカードがうまく作動しないこともあり、結果的に現金で支払わなければならなくなり、持っている現金もなくなってしまい、友達に借りたことがあります。
ホームステイについて
冬と春の長期休暇中は、学校から車で15分程度の場所に住むイギリス人の家族と過ごしました。犬を飼っている年配の夫婦の家庭でした。平日は数時間ホストマザーと英語の勉強をし、その他の時間はホストファザーと犬の散歩に行ったり、ホストマザーと映画を見たりしました。休日はロンドンを含め、様々な場所に連れていってくれました。近くにお子様のご家族が住んでいて、お孫さんと映画に行ったり、一緒に公園で遊んだりもしました。クリスマスやイースターの時は、イギリス式のお祝いの料理や文化を経験できるだけでなく、ホストファミリーやそのお子様からプレゼントもいただきました。ホストマザーやホストファザーだけでなく、家族全員が気さくな方々で楽しかった思い出しかありません。
朝食、ホストマザーの作る手料理はレストラン並みに美味しく、毎日たくさん食べてしまいました。また、ホストマザーの助けを借りながらお菓子作りに挑戦しました!
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1ヵ月間の語学学校
Buckswood Schoolでのコース終了後、すぐに日本に帰国することもできたのですが、日本は夏休み中ということもあり、更に英語力を伸ばしたいと考えました。そこでロンドンの語学学校Stafford House Londonに1ヵ月間参加することを決めました。英語力の確認テストを受験し、私が入ったクラスは皆モチベーションの高い生徒ばかりで、本当に多くの刺激を受けました。また英語力UPだけではなく、学校がロンドンの中心地にあったため、公園でピクニックをしたりと仲を深める機会が多くありました。1ヵ月という短い期間ではありましたが、自分のためになった、濃厚で大切な時間となりました!
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日本帰国後は1つ下の学年に
留学を決断した時から、帰国後は留年することを決めていました。帰国して数ヵ月で大学受験に必要な学力を取り戻せないと思ったからです。正直、留学する時より日本の学校で一個下の学年の生徒と過ごすことの方が不安を感じていました。しかし、実際には声をかけてくれる友人も多く、すぐに打ち解けることができました。さらに、じっくり勉強し直したおかげで東京外国語大学に進学することが決まりました!きっと、留年なしではここまで学力が伸びなかったと思うし、留学していなければ大学選びで妥協の連続だっただろうと思います。
留学前後の変化
留学中、様々な価値観や文化的背景を持つ生徒と交流したことで、色々な考え方を寛容受け入れることができるようになりました。そして、逆に日本について友達に紹介した時、日本に対する愛国心が湧きました。多文化を理解するだけでなく、自国の文化を他国の人に理解してもらうことこそが真の相互理解だといえると思いました。そして、そのために自分自身が自国の理解を深める必要があると感じました。
出発前に用意しておくと良いことBest3
3位 現地の下調べ
現地の気候や暗黙のマナーなどを知っておくと良いと思います。私は始めイギリスに到着した際、薄手の衣類しか持ち合わせていませんでした。しかし、イギリスの9月は寒く震えていた記憶があります。
2位 語彙を増やしておく
単語の量は英語力アップのミソです。知っている単語の量が増えるほど、聞き取れる英語の内容も読み取れる英語の量もびっくりするほど変わります。
1位 日本の紹介の練習
多くの人が日本について興味を持って色んな質問をしてくれます。日本の特色や食べ物、自慢できるところをあらかじめ用意しておくと良いかもしれません。私は、「なぜ日本は自殺者の数が多いのか?」「日本で大切な“間”って何?」と聞かれ答えに詰まってしまいました。
留学にあたっての思い(莉子さんのお母様より)
将来、海外で仕事をしながら生活をしたいという娘の気持ちを、中学時代から聞いておりました。どちらかというと、心配も反対も全くなく、これからの日本のことを思うと国際的な感覚がないといけないとむしろ賛成しかなかったことを覚えております。そのためには、語学力を向上することはもちろんですが、世界を知ることが非常に重要と考えていました。
中学生でこの思いがあるのであれば…娘の想像と考えとが海外での実体験が一致しているのかやってみようと短期留学を提案してみると、「行きたい思いしかない!」とのこと。短期留学に行ってみると、さらに飛躍したいと成長して帰ってまいりました。強い思いのある娘にたいして、どうしたらいいのか、良い方法を教えて下さるところはないかなと、様々な気持ちを託して資料請求をした折に、たくさんの留学会社からご連絡いただきました。ISSさんは本当に本当に細かいところまで、丁寧なご対応でした。
私たちの希望の主軸は、「イギリスであること」「全寮制であること」の2点でした。送り出す折には、娘は希望しかなく、私も頑張っておいでと不安はまったくなかったです。その理由はというと、日本ではない異国である以上、考えられないこと想定外のことが絶対にあり、それが異国であることであり、そこで感じたことすべて、良いことも悪いことも全て、世界を知る1つであると娘には伝えておりました。留学先に到着した頃は、日々日本に連絡がありましたが、時間がたつにつれ連絡がなくなり、実生活の方が大切になっていったことでしょう。逆に、そのことで小さな衝突になりました(笑)
留学から帰国してからは、1年間の日本の教育を受けていないので、英語力の維持、向上と、進学に対して、真剣に親子ともども考え、知恵をしぼりました。ISSさんより、英語の語学の検定試験をうけるとよい助言をいただき、まずはIELTSや英検等受験しました。学業と英語力と深い考えを養いました。