日本では感じることのなかった、多様性のあり方

幼少期の経験、大学での活動を経て

幼少期にアジア各国に住んでいたことから、次は欧米圏の生活を経験してみたいと考えていました。また、大学で留学生支援団体に所属しており、日本語を勉強していたり、日本に関心があったりする外国人のことをもっと理解したいという思いを持っていたため、アメリカで現地の日本語学科の大学生に向けて日本文化を発信することができるこのプログラムで留学に挑戦することを決めました。

楽しい共同生活の中で心掛けていたこと

一人暮らしの台湾人のおばあさんの家にホームステイをしました。しかし、会話はもちろんすべて英語である必要があったので、自然と英語を使う環境に身を置くことができました。特に、毎日朝晩の食事で必ず感想を英語で伝え、コミュニケーションをとることを心がけていました。また、自分を含めて3人の日本人留学生と生活を共にしていました。日本人と生活しているとどうしても日本と同じような生活に流れてしまうのではないかという不安もありましたが、お互いに高め合える存在になれたと感じています。留学中にちょうどホストマザーの誕生日があったため、サプライズでお祝いしたり、休日に一緒に出掛けたり、みんなで学校の課題をしたり、とても楽しいホームステイ生活を送ることができました。

限られた時間の中で色々な所へ出向けた

3週間という限られた時間だったため、チャンスがあれば逃さずにどこでも行ってみることを決めていました。その結果、エンゼルススタジアム、サンタモニカ、ハリウッド・ウォーク・オブ・フェーム、ハリウッドサインといった有名な観光地をはじめ、ビーチやハンティントンライブラリーなど、現地の人のおすすめスポットにも訪れることができました。写真や映像でしか見たことのなかった景色が目の前に広がっていることを実感し、言葉にならない感動を味わうことができました。

今回の留学の一大イベント

出発前、一番準備に力を注いだのが、今回の留学の一大イベントであった日本文化紹介のプレゼンテーションです。どんな日本文化なら外国人に興味を持ってもらえるか迷った結果、小学生の頃から続けてきた「書道」について、ただ聞いてもらうだけではなく、実際に体験してもらうプレゼンテーションを考えました。準備段階から、語学学校より手厚いサポートをして頂き、授業内でも何回か練習を兼ねた発表の機会を設けて頂きました。そのおかげで本番はトラブルもなく無事に終えることができ、人前で英語を話す自信がついたと思います。さらに、メイントピックの書道以外にも、自分が現在住んでいる京都にも興味を示してくれる学生が多く、積極的に質問をしてくれたことが印象的で嬉しかったです。海外へ日本の魅力を発信することの楽しさ、そしてそれに関心を持ってくれる人が大勢いることに心を動かされました。

留学開始当初の苦悩

留学が始まってすぐの頃は、思っていたよりも英語を使う機会が少ないことに対して想像とのギャップを感じていました。そのため、同じ悩みを抱えていたホームステイ先の友達と、現地のボードゲームパーティーや、日英言語交換のコミュニティなどに足を運びました。その結果、より多くの英語を話す機会と、かけがえのない人との出会いに恵まれることができました。行動すれば現状を変えられるということを身をもって実感することができ、今までの自分なら考えられないくらい、自分にとっては挑戦であり成長できた経験になったと感じています。 また、アメリカでは本当に様々なルーツの人が生活を共にしています。これまでに住んだ国や、日本では感じることのなかった多様性のあり方を感じることのできた3週間でした。文化や国籍の違いは人と人を隔てるものではなく、むしろその違いが相互理解を促進させるのだということを学ぶことができ、とても有意義な留学生活を送ることができました。この経験を活かして、自分の進路を考えたり、また他の国に訪れて文化の違いを感じてみたりしたいと思っています。