年齢を言い訳にしない！

思い切った決断

海外留学をぼんやりと頭に描き始めたのは、ちょうど30代後半に差し掛かった頃でした。大学も卒業し社会人として何年も勤めていると、その生活が当たり前になってきます。自分も当然のように、日本人にありがちなレールに乗っかって毎日をただ仕事に費やす日々。たまにふと浮かぶ、40、50年後も全く変わらず生活している自分、心のどこかに悔いがある自分がいました。英会話に通っていたおかげで英語力はそれなりに伸びていました。ただあと一歩伸び悩んでいたのです。そしてついに昨年会社からの部署移動の通知が僕の背中を後押ししました。相当悩みましたが、歳を取ったとき後悔するぐらいなら、お金を使ってでも今行くしかないと。それが、退職してマルタへ半年留学するという、かなり大きな決断でした。

長期留学にして良かった

短期留学だけでは、英語を伸ばすのは厳しいと思いました。2～3週間滞在に来た留学生は大抵先生の英語が分からず、あたふたしている間に終わっている印象でした。ゆっくり喋ると先生は言ってくれますが、日本人にはそれでも聞き取れないスピードだったりします。じっくり英語学習に取り組みたいならやはり長期留学をお勧めします。もちろん短期でも留学自体にデメリットなど1つもありません。これは現地に来れば誰でも絶対に感じます。他国からの留学生の価値観、将来への考え方、ディベートのテクニックなど日本人の苦手とする部分で大きくショックを受けるでしょう。向こうの方は中学生でも高校生でも自分の意見をしっかりまとめて、「これこれこういう理由だから自分はこう思うのだ」という論理的思考を見せつけてくれます。マルタはちょうどイタリアの足元にある小さな島で色々な国の方と知り合えました。おかげで日本にいると気付かない社会情勢にも触れる機会が増え、国際的な視野が広がりました。もし学生の方なら、これらの生の情報は将来きっと役に立ちます。

遠いようで意外と近いマルタ

マルタへは片道20時間以上の大移動です。ほぼ1日飛行機の中で過ごすので、初日はかなり疲労が残ります。街に到着した時には、海外にいるんだなと間違いなく実感できます。ただ20年前と比べて時代は大きく変わっていることにとても驚きました。フリーWi-Fiがレストランなど至る所にあり、日本のウェブサイトを見るのも簡単です。ボタン一つで繋がるので、毎日のようにLINEやFacebookで日本の友達とやり取りができます。遠いようでものすごく身近に感じてしまいました。それが良いのか悪いのか分かりませんが、留学に不安を感じている方がいるならそれは吹き飛ばしてオッケーです。ただし英語を真剣に学びたいならその点を踏まえた意識改革が必要です。なるべく海外の方と接するように心がけ、日本人同士でも可能なら英語で話すというルールを作るとか。意外と外国の方は知らない所でパーティーとかしていたりするのでそういうチャンスも逃さずに飛び込むべきです。世界が近くなった分、努力が必要にもなりましたね。

ちょっとだけ、マルタをPR

やっぱりマルタに行くなら夏です。日の照り付けるビーチは最高です。今まで見たことがないぐらい透き通った海岸線に圧倒されます。コミノ島までフェリーで行けば、そこはパラダイスです。雨はひと月に1回スコールがあるかないかなので、毎日水着を着てビーチで寝転んでました。小さな島なので歴史的な観光スポットは1ヵ月も滞在していれば全部見て回ることができます。インターネットで飛行機のチケットや宿も手配できるので、他国へさっと行って帰って来られるのもマルタの魅力でしょう。私はギリシャとイタリアの行きたかったところをほぼ制覇しましたが、スペイン、フランス、デンマークなど日本からの留学生は大抵週末にどこかしら出かけていました。他国と比べるとまだ知名度の低いマルタ島。しかし実際のところ、どんどん日本人も増えていて観光地として発展している印象を受けました。治安も問題ありませんし、ぜひ候補の1つに入れてみてはいかがでしょうか？