人気都市バンクーバーの電車・バス・フェリーに乗る
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ISSの人気都市ランキングでも栄えある第1位を獲得した都市、カナダのバンクーバー。お勧めの理由として「 バスやスカイトレインで簡単に移動ができるののも良かったです。 」というコメントもあるほどバンクーバーの交通機関はとっても便利!現地到着後にすぐ活用できるようこちらでご紹介します。
運営はTransLink一択
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東京では電車ひとつとってもJR東日本、都営、小田急、西武鉄道など様々な会社と路線が存在しますが、バンクーバーの移動はこの「TransLink社」のみで可能です。メインの移動手段としては「鉄道(スカイトレイン)」「バス」「フェリー(シーバス)」の3つでそのすべてをTransLink社が運営しています。
渡航前にTransLinkのアプリをダウンロードしておくことをおすすめします。
料金はZONE制
ZONE制とは日本では聞きなれない言葉ですがロンドンやパリなど世界の主要都市ではよく使われる運賃体系です。ZONE制は日本の鉄道のように「移動した距離」ではなく「移動した区間=ZONE」で料金が異なります。つまり同じZONE内であればどの駅で降車しても料金は変わりません。ちなみにバスと鉄道など乗り物を変えても90分内であれば料金は同様です。
バンクーバーのZONEは以下のようになっています。
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ZONE1 … バンクーバー市内
ZONE2 … バーナビー、リッチモンド、ノースバンクーバー 等
ZONE3 … サレー、メープルリッジ 等
バンクーバーの語学学校はほとんどがZONE1のバンクーバー市内に位置しています。ホームステイの家庭多くはZONE2のバーナビーにあり、稀にZONE3のサレーになることもあります。
必須アイテム“Compass Card”
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日本のSuicaやPasmoのような、チャージをして全ての公共交通に使える便利なICカードがTransLink社にもあります。その名をCompass Card(コンパスカード)と言い、大人は水色、65歳以上のシニアや学生はオレンジ色のカードです。最近ではカードタイプでなく、キーホルダー型のものやブレスレット型のものも流通しています。紛失や盗難防止に良いですね。
カードは主要な駅の窓口やバンクーバー市内にある薬局LONDON DRUGSでも購入できます。 コンパスカードは便利なだけでなく、切符を購入するよりも約20パーセント安く乗ることができます。そのためほとんどの人がコンパスカードを利用しています。購入の際に6ドルのデポジットがかかりますが1週間以上の滞在であれば購入することをおすすめします。
大人1名コンパスカード利用の料金
ZONE1 | $2.40 |
ZONE2 | $3.45 |
ZONE3 | $4.50 |
Monthly Passの料金
長期の留学生にはMonthly Passが便利です。ただしマンスリーパスは「購入してから1カ月」ではなく「各月1日から末日までの1カ月」で利用できるパスなので月末から購入するのは損になってしまうため購入のタイミングに注意してください。
ZONE1 | $98 |
ZONE2 | $131 |
ZONE3 | $177 |
ZONE1では21日間、2では19日間、3では20日間以上利用する場合はMonthly Passの方がお得です。
それでは3つの乗り物をそれぞれ詳しくご紹介します。
鉄道(スカイトレイン)
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路線はたったの3本
バンクーバーの鉄道はスカイトレインと呼ばれています。スカイトレインの路線は日本のように決して複雑ではありません。なんとたったの3本。10秒で覚えられちゃいます。バンクーバー市内から南に走るCanada Line(路線図の水色の線)、南東へ斜めに走るExpo Line(青)、そしてそのExpo Lineの途中の駅から乗りついで東へ向かうのがMillennium Line(黄色)です。「カナダライン、エキスポライン、ミレニアムライン。」です。
スカイトレインに乗る
それでは早速スカイトレインに乗ってみましょう。
駅の入り口には改札があるのでその改札にコンパスカードをタッチすると扉が自動で空きます。
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どの駅にも下の写真のようにホームに向かう階段やホームのどこかに、自分が乗ろうとしているスカイトレインがどの駅に止まるかという表示があるので間違えることなく目的の車両へ乗車できます。
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ホームの電光掲示板には次のスカイトレインが「どこに行くか」「何分後に来るか」が表示されています。
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日本のように「何時何分に来る」ではなく「何分後に来る」という表示です。上の写真の通りスカイトレインの発車間隔は平均5分、ピーク時では2~3分おきにやってきます。
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スカイトレインの車両は通常時は2両、ピーク時では4両とそこまで大きくありません。そのため朝や夕方の通勤ピークの時間帯は日本ほどの満員電車とはなりませんが、立っている人も出てくるくらいの混み具合になります。
降りるときも同様、改札にコンパスカードをタッチして構内を出ます。
バス
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一番利用される交通機関
バスはバンクーバー市内で最も利用されている移動手段です。冬は雨も多く0度を下回ることもあるためちょっとの距離でもバスを利用する人も少なくありません。バスの路線は「3」や「95」「240」などの数字があてられています。
バスに乗る
バスに乗る際はTransLinkのアプリで現在地から最も近いバス停、ルート、発車時刻を調べることが第一です。バスのルートッマップや時刻表といったものはほとんど使われていません。
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各バス停にはそこに停まるバスの路線番号と行先が表示されています。バス停には電光掲示板等はないので待っているバスが何分後に来るかはアプリを確認しましょう。
バスには前と真ん中に扉がありますが、乗車の際は前の扉から乗車します。運転席の脇にコンパスカードをタッチするパネルがあるのでそこにタッチをして乗車です。
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各バス停のアナウンスと表示があるので通り過ぎる心配はありません。ただしこの表示、画面が小さいため省略されることが多いので要注意です。
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例えばこの上の写真の「3600BLOCK」という停車所、バンクーバーの人気観光地のキャピラノつり橋の最寄りのバス停ですが、正式名称は「Northbound Capilano Rd @ 3600 BLOCK」です。全てを表示できないため@以下の名前が表示されます。ちなみにこの前には「 Northbound Capilano Rd @ Woods Dr 」「 Northbound Capilano Rd @Paisley Rd 」「 Northbound Capilano Rd @Redgwood Dr 」と同じような停車所名が続いています。このようにバンクーバーのバスでは@以下の停車所名のみをアナウンス+表示することが多いので気を付けてください。
降りる場所がアナウンスされたら近くにあるボタンを押すかヒモを引っ張って次で停まることを伝えましょう。上の写真のように表示画面の右に「STOP」と表示されればOKです。
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降りる際はコンパスカードのタッチは必要ありません。運転手にお礼を言って、真ん中または前の扉から降車します。
ちなみにこのバスですがよく使われる路線や夏の観光ピーク時期には満員になることも多いです。満員の場合は乗車を断られる場合もありますが、そういった路線の場合は10分もせず次のバスが来るので、無理に交渉せずおとなしく待つのが得策です。
フェリー(シーバス)
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シーバスは、スカイトレインの Expo Line とCanada Lineの始発・終着駅でもある「Waterfront station」とノースバンクーバーの「Lonsdale Quay」を約12分結ぶフェリーです。ピーク時間帯は10~15分おき、夜間は30分おきに運航しています。
シーバスに乗る
シーバスもスカイトレイン同様、改札を抜けて専用の構内へ入ります。Waterfront駅ではスカイトレインの改札と同じ改札なのでスカイトレインを降りてそのまま乗り継ぐことができます。改札の付近に次の船が何分後に来るかが表示されているのでそれを確認しつつ乗り場へ向かいます。
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乗り場は電車のホームと同じようでちょっと広くなっていてそこで待つことが出来ます。対岸からの船がくるとまずその船に乗っていた乗客が降りて、すべての乗客が降りた後、乗船ができます。
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フェリーの中はとても広く385名を一気に運ぶことができます。夏のピーク時期にはこれでも満席になるんだとか…!
降船時は乗船と同様、改札にコンパスカードをタッチして構内から出ます。
Lonsdale Quay は対岸からバンクーバー市内の夕焼けや夜景の見られるフォトスポットとなっています。フェリーは平日と土曜日は25:00、休日は23:00まで運航しているのでぜひバンクーバーの夜景を観に利用してみてください。
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