高校留学体験者インタビューvol.2(カナダ・メープルリッジ・卒業留学)
中学校を卒業し、カナダの高校に進学をされた三浦菜乃花さんにお話しを伺いました。出発前の準備や現地での生活、卒業後の帰国生入試のことなども細かくお話しくださいました。これから高校留学をご検討の方は参考にしてみてください!カナダの高校生活のことがよく分かりますよ♪また、菜乃花さんのお話しから学べることを【スタッフコメント】としてまとめています。
[toc]プロフィール
三浦菜乃花です!2016年春から3年半、カナダのブリティッシュコロンビア州にあるMapleRidge Secondary(メープルリッジ高校)へ進学しました。ISSの東京支店にお世話になりました。2019年6月に帰国し、現在大学1年生です。
出来事 | 時期 |
留学を考えはじめた | 2015年(中3の春) |
ISSに相談をしはじめた | 2015年(中3の春) |
カナダへ出発 | 2016年3月末/中学の卒業後すぐ |
カナダへ帰国 | 2019年7月 |
日本の大学に入学 | 2020年4月 |
出発前
海外に住んでいた幼少期
親の海外赴任で幼少期にイギリスとベトナムに住んでいたので、その頃に英語が話せるようになりました。小2で日本に帰ってきてから英語力を維持するために、毎年英検を受けたり、勉強することを心がけていました。
高校留学をきめたきっかけ
中3になった頃、高校は海外に行きたいと自分で思うようになりました。父は最初から賛成していましたが、母は心配していました。それでも家族で話し合って留学することを決め、ISSの東京支店に行って相談をし、色々と話を聞いてカナダに決定しました。カナダの中でも、バンクーバーのあるエリアと、内陸寄りのメープルリッジで迷ったのですが、日本人が比較的少ないというメープルリッジに決定しました!
ISSのマンツーマンレッスンを利用
カナダ留学を決めてからは、ISS東京支店で有料のマンツーマンレッスンを受けていました。英会話ではなくて、英文法や現地で使えるフレーズ、高校の授業で出てくる専門用語を習ったり、毎日英語で日記をつけて添削をしてもらっていました。英語は得意で日常会話ができたけど、ライティングは苦手だったので良かったです!これが留学後にすごく役に立ちました!
友達作りや友達との思い出
相手を褒めて、友達になるきっかけ作り
留学してすぐ「褒める文化」に気が付きました。例えば、全然話したことない子でも「そのヘアスタイル良いね!」とか褒めて会話のきっかけを作ったりしているクラスメイトを見て、それを真似てみました。カナダは本当に移民や留学生が多く、留学生に慣れているので、良い意味でも悪い意味でも(?)特別な興味を持たれません。自分からどんどん話しかけないと!と思い、ランチに誘ってみたりと積極的に声をかけました。結果、ネイティブの友達が本当にたくさんできました!
自然遊びが多い留学生活
メープルリッジは自然が豊かで、カナダ人のネイティブの学生は高校生でも車を持っていることが多かったので、車で湖や川、ハイキングなど「自然遊び」がすごく多かったです。
もちろん、たまにはバンクーバーに行ってショッピングをしたり都会の遊びもありました!日本の学校と比べると本当に自由な生活で、授業の合間に車でマクドナルドに行ってドライブスルーをしたりとかもありました(笑)都会と自然のバランスが最高で、色々と楽しむことができました。
仲良しのルームメイト
ホームステイ先が一緒だったイタリア人のルームメイトとは、毎日登下校を一緒にし、ほとんど一緒にいました。
連絡手段はスナップチャット
友達との連絡は、InstagramかSnapchatでした。日本ではLINEが主流ですが、カナダではSnapchatなのでアプリを入れておくと便利です◎
学校について
私が通ったMapleridge Secondary(メープルリッジ高校)は、バンクーバーから車で1時間くらいのメープルリッジというエリアにあります。メープルリッジ・ピットミドウズ学区という教育学区の中の高校の1つです。
外観はこんな感じ。
授業について
間違いを恐れず意見を言う
学校生活で驚いたのは、ネイティブの子も他の留学生も自分の意見をよく言うなということでした。間違っているかもとか変なことを言ってるかもって心配するより前に、とにかく意見を言うという雰囲気がありました。日本人は間違いを恐れて発言しなかったりということもあるけれど、間違っても誰も笑ったりしないし、バカにしたりもしないので、とにかく話そう!と思うようになりました。
【スタッフコメント】海外だと、間違った意見や人と違った意見を言うよりも、黙っているほうが不思議に思われます。間違っても何でもいいので、とにかく思ったことは口に出すよう心掛けましょう!
とにかく種類が豊富
授業は種類がたくさんあります。例えば、アート(美術)の授業でも「Fundamental Art」「Modern Art」「photograph」のように色々な種類のアートの授業がありました。私は絵を描くのが好きなので、アートの授業は取っていました。教室の中にフォトブースがあって、そこで写真を撮ったりもできました。あと私は取ってないですが、面白いなーと思ったのは「車の修理」の授業です!実際に自分の車を修理してみたりする授業だそうです。
最初は専門用語に苦戦
最初の頃は、理科と歴史の授業に苦労しました。特に歴史は、基本的にカナダの歴史を学ぶので、歴史自体の知識が全くないから単語が全然分からなくて大変でした。
宿題や課題
宿題や課題もありました。学校の1時間目の後にフレックスタイムという40分間の自習のような時間があるので、いつもそこで宿題や課題をしていました。それでも終わらない時は、家でルームメイトと一緒に取り組んだりしていました。特に1年目は英語も慣れていないし、宿題や課題をこなすのが大変でした。クラスメイトで頼れそうな人に頼ったり、友達と一緒に課題をやったりしてどうにか乗り越えました。留学中は、ネイティブの子にでも先生にでもどんどん質問して頼ったほうが良いです!
日本語クラスのボランティア
言語の授業も多く、ドイツ語・スペイン語などもあるのですが、日本語の授業もありました。その言語が母国語の生徒がその授業で教えると単位になる制度があったのですが、日本語の授業で日本語を教えるのを私もやりました。日本語のクラスには大体1~2人くらい日本人がいて、日本とカナダのハーフの子などもいました。カナダには本当に色々な国籍の方がいて、ハーフの子なども多く、見た目だけでは留学生か現地の子か分からないということも多かったです。明らかにアジア系の見た目をしているのに、カナダ人のネイティブだったりということもよくあったので、積極的に話してみることが大事かなと思います◎
イベント企画を行う授業
「leadership(リーダーシップ)」というクラスでは、学校のイベント企画などをしていました。委員会ではなく、授業なのが面白いですよね。そこでイベントのポスターを描いたり(私は絵を描くのが好きなので)しました。クラスには、日本でいう中3~高3までいて、幅広い学年の友達ができるのも楽しかったです。たまたま留学生は1人だけでした!皆でイベント企画をするうちに、コミュニケーション力がついたと思います。
部活動
留学1年目は友達を作るため、クロスカントリー部(山走り)に入りました!日本と違って、1度入ったら3年間やらなきゃとかは無いし、掛け持ちもOKなので緩い感じです。あとはキックボクシングもやりました!
おもしろイベント
海外ならではの面白いイベントもたくさんありました。これから夏休みがくることを祝う「Tropical Day(トロピカルデー)」というイベントの日は、全員がアロハシャツを身につける日でした🌺私は1年目にアロハシャツを購入して毎年同じのを着ていましたが、ホストファミリーに借りたりすることも可能です!
ホームステイ
3年間で2つのファミリーを経験しました。最初のファミリーは残念ながら食事が冷凍食品ばかりだったり、あまり関わりがありませんでした。2年目から別のファミリーに移動をしました。2つ目のファミリーは息子さんが巣立って、お子さんがいない家だったのもあり、すごく可愛がってくれました。毎日のディナーの時には、必ず皆揃って夕食を食べ、ホストマザーが「今日の授業はどうだった?」などと毎日聞いてくれました。夕食の後はNetflixで毎日1本映画を観ました。この2年間で本当にたくさんの映画を観ました(笑)ホストマザーとは毎週末のように出かけたり、平日の夜もディナーに行ったりなど仲良く過ごしました。連絡は今でも取り合っていて、Facetimeで電話をしたりしてます。
【スタッフコメント】留学を検討している方は、日本でも夕食の時になるべく会話をするようにしましょう☆日本語で会話をできれば、英語になった時にも話題に困らないですよ!
日本の家族との連絡
日本の家族とは、LINEでメッセージのやり取りや電話をしていました。留学が始まったばかりの頃は週1くらいで連絡していたのですが、だんだんと3~4ヵ月に1度くらいになりました(笑)必要事項、例えば「小旅行でウィスラーに行くのに、300ドル必要になった」とかですね(笑)でもホストマザーと日本の親が直接連絡を取り合っていたので、時々私の様子をホストマザーが連絡したりしてくれていたようです。
お金について
お小遣いは、最初は多めに貰っていましたが、平均は月2~3万円くらいでした。あとは留学生向けのアクティビティなどもあったので、そういった行事に応じて貰っていました。
交際費
カナダは飲食店が高いイメージがあり、友達と丸一日出かけて、ランチとディナーをすると合計4,000円くらい。ショッピング目的でのお出かけだと更に1万円くらい。でも自然遊びの時は、マクドナルドを買うくらいなのでそんなにかかりませんでした。車を出してくれた友達には、ランチをみんなで奢ったり、直接5ドルとか渡している人もいました(笑)
携帯電話
携帯電話は、日本よりカナダのほうが断然安かったです。SIMカードを買って、TOP-UP(チャージ)をするのですが、月3,000円もあれば足りました。TOP-UPは通信会社に行けばできるのですが、スーパーの中などにもお店があったので便利でした◎
卒業式の日
日本の卒業式とは何もかも違って面白かったです!カナダの高校の卒業式では、先生が生徒1人ひとりの功績や人柄などについて話してくれます。時間はかかりますが、嬉しかったです。帽子は2019年と年号が入っているので購入しますが、黒いガウンはレンタルです!
ドラマなどでよく見る帽子を投げるやつは、投げた後に帽子を無くしてしまう人が多発したようで、私の年から無しになりました(笑)
プロム
卒業式の後がプロムでした。プロムは高校の最終学年時に行われるダンスパーティーです。プロム用のドレスは友達と一緒に買いに行きました。ドレスを選ぶのもすっごく楽しかったです!また、当日はルームメイトとメイクをしあって(事前にメイクの練習もしました!)楽しかったです◎男女で行くようなイメージがあると思いますが、実際は女友達と一緒にいるパターンも結構あり、私は友達8人でプロムを楽しみました☆
留学後の変化
自分でもびっくりするほど、成長を感じます。特にコミュニケーション力がついたと思います。留学をしていなかったら、大勢の方の前で留学体験を話したりすることもできなかったと思います。それから、外側から日本を見たことで日本の魅力にも気が付くことができました!もし今留学するかを迷っている人がいたら…絶対に踏み出してみたほうが良いと思います!悩むことや辛いこともあるけど、壁にぶつかったら助けてくれる人は必ずいます。それから、現地に行ったら辛くなった時に気分転換ができるような趣味を持っておくといいと思います。私の場合は映画を観たりしてリフレッシュをしていました。
【スタッフコメント】留学生活に行き詰った時にリフレッシュできるような「好きなこと」「趣味」を見つけておくと良いですね♪
帰国後の進路
最初はせっかくカナダの高校に行ったのだから、カナダや海外の大学に進学したいと思っていました。実際にカナダ国内の大学を探したり、ISSさんに手配をお願いしたりしていたのですが…。そんな中でネイティブの友達はしっかり自分の将来の夢や希望が決まっていて、そのためにこの大学に行きたい!というのがあるのに、自分は漠然と国際的な仕事がしたいなと思っているくらいでした。夢がしっかり決まっていないなら、多くの費用や時間をかけてカナダの大学に進学するのではなく、日本に帰って日本の大学に進学しようと決意しました。
帰国生入試と一般入試
そして2019年7月に日本に帰国し、海外からの帰国生が通う塾に入りました。8月から講習を受け、主に小論文の対策などを行いました。TOEICも900点以上を取り、帰国生入試に臨んだのですが、残念ながら不合格となってしまい…。一般入試での受験に切り替え、そこから猛勉強しました!留学生活も勉強大変だったけど、この受験勉強のほうが大変で、人生で一番勉強した時期でした(笑)無事、青山学院大学の文学部に合格し、現在大学1年生です。
大学合格と同時にコロナが流行り始めてしまい、まだ大学にはほとんど通えていないのですが😢今はオンライン授業を受けています。英米文学科でも、帰国生や帰国子女向けのクラスにいるので、オンライン授業でもAll Englishなのが楽しいです♪
【スタッフコメント】高校留学をしたとしても、「帰国生入試」で簡単に日本の大学に入れるわけではないということが分かります。日本で大学受験をするより楽そう、という考えだけで高校留学をするのは危険な場合も⚠しっかり将来を考えて、留学を決めましょう◎
菜乃花さん、長いインタビューにお答えいただきありがとうございました!長いようであっという間の3年間の高校生活、現地での色々な苦労やお友達との楽しい思い出がよく伝わりました。菜乃花さんの今後の大学生活、将来もすごく楽しみですね。またいつでも遊びに来てくださいね!