長年の夢だった留学、挑戦して良かったです

ISSの留学フェアで行き先を決定

仕事で定年を迎えたあとの1年間は、今まで時間がなくて先延ばしにしていたことをやろうと思っていました。その1つが留学でした。若い人たちのようにキャリアアップのためではなく、その国の生活に触れるのが目的でした。留学先は乗馬のできるところがいいと考えていました。ISSを利用して留学することを先に決定し、ISSの留学フェアで各国の色々な語学学校のブースを回ってみて、国や都市を決めようと思っていました。イギリスに決定した一番の決め手は、留学フェアでお会いしたエクセターアカデミーの校長先生の人柄でした。留学フェアの参加はとてもいい機会だったと思います！

ホストマザーのジルと過ごした素晴らしい時間

初めて1人で飛行機に乗ったのですが、イギリスに着く際に着陸を2回したせいで定刻を大幅に過ぎて到着し、迎えのスタッフに会えた時はホッとしましたが、迎えの車が交通こと故渋滞にはまってさらに遅れ、ホストファミリー宅に着いたのは夜中でした。緊張と申し訳なさでいっぱいでしたが、ホストファミリーのジルは満面の笑顔で迎えてくれました。
私より1つ年上のジルとはすぐ打ち解けました。国は違っても考えることは同じで、私のつたない英語を我慢強く聞き取ってくれ、何より言葉だけでないコミュニケーションが役立ったようです。話題は、毎日庭にやってくる2羽のカモメ(私たちの意見では夫婦)や、夫が野菜嫌いで困るとか、料理のことなど尽きることはありませんでした。台所でジルと一緒に料理を作ることも楽しかったです。毎朝のポリッジ作りは私の担当でした。天ぷらを作ったときはとても喜んでくれました。空いている時間は、リビングで夫のデイビットと3人でクイズやお城のリフォーム番組などをみました。夫婦そろって週に何度かスポーツジムに行き、週末に友人が来てカードをして、「ああ、こんな風に暮らしているのだ。」と思いました。孫たちが遊びに来たときは日本から持っていった折り紙が役に立ちました。鶴や奴など気に入ってくれて、学校に持っていって自慢したそうです。
同居人のルースも気さくな人で、65歳とは思えないバイタリティがあり、夜ミュージックバーに連れて行ってくれたり、買い物や、ドライブに誘ってくれたり、楽しい時間を過ごしました。

年齢は関係なく友だちに

学校生活も楽しく、一か月は短すぎました。エクセターアカデミーは坂のてっぺんにあって(町全体が坂です)景色は最高です。毎日見ていても飽きません。生徒数も少なく、クラスは2名から10名ぐらいです。私の子どもくらいの年のクラスメイトですが、年齢は関係なくすぐ仲良くなれました。私は二階の教室の窓から顔を出し、息を切らして坂を上ってくるクラスメイトに挨拶をするのが楽しみの1つでした。国は様々ですが、サウジから来ている人が多く、怖いイメージが強かったのに実際は優しくて明るくおしゃべり好き。先生が席を外すとすぐアラビア語での会話になり困りましたが、休憩時間にアラビア茶と手作りケーキは美味しかったです。週末には学校主催のイベントもあって、必ず参加しました。ボードゲームをしたり、電車に乗って近くの町に観光に行ったり、町の中心にあるカセイドラにも行きました。先生が道を間違えて帰りが遅くなったトラブルも良い思い出です。

放課後は街をぶらり

エクセターは小さな町で学校帰りにシティーセンターに立ち寄り、友だちとフィッシュアンドチップスや、ホットチョコレート、クリームティーなど食べました。雑貨もイギリスらしいです。一人でぶらりと出かけるのも面白かったです。バス停にタイムスケジュールが表示していないのには閉口しましたが、慣れれば大丈夫。地元の人みたいに手を挙げてバスを止めるのもうれしい。エクセター駅から一人でエクスマウスへ行ったときは、ちょうどポピーデーにあたり、広場でセレモニーにちゃっかり参加。さらにフィッシュアンドチップスの有名店を訪ねて食べてきました。

本場の乗馬を体験

乗馬は趣味でしていましたが、本場でやりたくてアカデミー近くの乗馬クラブに週1回、計3回通いました。馬は在来種でずんぐりむっくりしたポニーです。当然ながら私の言うことはなかなか聞いてくれず、トレーナーがそばにいると調子よく走ってくれますが、離れると途端に自分勝手に動き出してしまい、3回目でようやく何とか走るようになりました。グッドボーイと言っていましたが、心の中ではバッドだよねとぼやきながら乗っていました。でも、かわいい。脱げそうな長靴で乗ったのも貴重な体験でした。

年齢で留学をあきらめる必要はない!

帰りは前日にロンドンまで出て、一日ロンドン観光をしましたが、ネットでロンドンまでのバスやホテルを予約したのは、一人でできるという自信につながりました。
年齢的なことで留学をあきらめることはないです。私はいつでもチャレンジしようとすることが大事だと思います。そして、その年でなければわからないこともたくさんあるのです。私の語学力は残念ながら大した上達はしませんでしたが、次のチャンスを捕まえようと思っています